PostgreSQLの歴史
postgres
1986年、postgres
という名前で誕生しました。
これは、カリフォルニア大学バークレイ校で Michael Stonebraker
教授を中心として、主に研究目的で開発されました。
postgres
では、データの操作を SQL
言語ではなく、POSTQUEL
という言語で操作するようになっています。
その後、研究やビジネスに postgres
を使用する場面が増えてきましたが、本来の研究目的での postgres
のメンテナンスやサポートなどに時間が増やされてしまい、postgres
プロジェクトはバージョン4.2を最後に1993年に解散となりました。
Postgres95
postgres
は、カリフォルニア大学バークレイ校での開発終了後、Andrew Yu
と Jolly Chen
という学生によって改良されました。この改良によって、POSTQUEL
に代わって SQL
言語を使うようになりました。また、巨大化していたソースコードの整理も行われました。改良が終わった postgres
は、1995年に Web 上で Postgres95
という名前で公開されました。
PostgreSQL
Andrew Yu
と Jolly Chen
が卒業した後、現在の PostgreSQL
開発チームへプロジェクトが引き継がれました。
また、Postgres95
という名前は1996年以降はふさわしくないということで、PostgreSQL
に変更し、バージョンを6.0としました。
初期の PostgreSQL
では、日本語など英語以外の言語には対応していませんでした。そこで、石井達夫
氏が日本語を扱うための機能を追加し、バージョン6.3でその機能が正式に取り込まれました。このバージョン6.3の段階では、日本語対応にするためにコンパイルオプションを使用する必要がありましたが、バージョン7.3からは標準で国際化対応になっており、日本語、中国語、韓国語など様々な言語を扱うことが可能になります。
現在では、インタネット上で主にメーリングリストを中心としてオープンに開発が行われています。いろんな機能がどんどん追加され、PostgreSQL
は既に商用のデータベースと比べても遜色のないものになっています。